いちごの品種を知ろう!あなたにぴったりのいちごはどれ?
2025.07.23更新
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みずみずしい甘さと香りで多くの人を魅了するいちごは、まさに日本の食卓に欠かせないフルーツの一つです。
この記事では、数あるいちごの品種の中から、味や見た目、家庭菜園といったあらゆる視点で、それぞれの特徴や魅力、選び方のポイントまで詳しく解説します。あなたの好みや用途にぴったりのいちごを見つける手助けとなるでしょう。
いちごの品種を知ろう!あなたにぴったりのいちごはどれ?
いちごは300種類以上!品種によって何が違うの?
日本で栽培されているいちごの品種は、なんと300種類以上にもなります。これほど多くの品種があるのは、日本がいちごの消費量世界トップクラスを誇る「いちご大国」だからです。
品種改良や栽培技術が世界トップレベルで、新しい品種が次々と誕生しています。品種によって、糖度や酸味のバランス、果肉の硬さや食感、香り、見た目の色や形、さらには収穫時期や栽培される地域まで、さまざまな違いがあります。
例えば、鮮やかな赤色が特徴の品種もあれば、淡いピンクや白色の珍しい品種もあります。また、甘みが際立つ品種や、甘酸っぱさが魅力の品種など、味わいも多岐にわたります。これらの違いを知ることで、自分好みのいちごを選ぶ楽しさが広がります。
いちごの「旬」はいつ?品種ごとの時期を徹底解説
いちごは、品種によって収穫できる時期が異なります。一般的に、いちごの旬は12月から5月頃までとされていますが、その中でも1月から3月頃が最も盛んな時期です。
たとえば、「スカイベリー」や「ミルキーベリー」は12月から5月頃、「とちあいか」や「あまおう」は1月から4月頃に旬を迎えます。比較的長い期間楽しめる「章姫」や「紅ほっぺ」は12月から5月頃に出回ります。
また、「越後姫」は1月から6月頃と、比較的遅い時期まで収穫が可能です。夏場に出回る「すずあかね」のような夏いちごは、酸味が強い傾向にあります。
これらの時期を参考に、一番おいしい状態のいちごを選んでみましょう。
どこで買える?いちごの購入方法と選び方のポイント
いちごはスーパーや百貨店、直売所、そして通販サイトなど様々な場所で購入できます。特に、産地直送の通販サイトを利用すると、収穫されたばかりの新鮮ないちごを手に入れられるためおすすめです。
おいしいいちごを選ぶためには、いくつかのポイントがあります。
まず、ヘタの付け根が広く反り上がっているものは、よく熟している証拠です。次に、表面に艶があり、色が濃く均一に赤くなっているものを選びましょう。白い部分が残っているものは、まだ完熟していない可能性があります。
また、香りが強いものは甘みも強い傾向があります。大きさについては、小さすぎるいちごは酸味が強くなる傾向があるため、大粒(1粒40~50g程度)で先端が大きく丸いものを選ぶと、糖度が高くおいしいいちごに出会える可能性が高まります。ただし、特大サイズは味にムラが出ることがあるため注意が必要です。
甘さで選ぶ!高糖度いちご品種ランキング
日本一甘い!?「あまりん」の魅力とは
近年、いちご好きの間で注目を集めているのが、埼玉県のオリジナル品種である「あまりん」です。その名の通り、「甘い」がいちごの名前の由来になるほど、抜群の甘さが特徴です。一般的ないちごの平均糖度が10度程度であるのに対し、あまりんはなんと18度〜20度という驚異的な糖度を誇ります。濃厚な甘みが口いっぱいに広がり、酸味は控えめに感じられます。
その美味しさから、日本野菜ソムリエ協会主催の「全国いちご選手権」で3年連続最高金賞を受賞するなど、数々の品評会で高い評価を得ています。あまりんは埼玉県内の生産者しか栽培できない希少な品種で、特に西日本ではほとんど流通していません。
販売時期は12月から5月末頃までですが、一番甘くなるのは1月から2月の寒い時期と言われています。

平均糖度14度越え!とちあいかの特徴と味わい
栃木県でしか作られていないブランドいちごの「とちあいか」は、平均糖度が14〜15度と非常に高く、強い甘みが特徴です。濃厚な甘さの中にもさっぱりとした後味があり、ジューシーな果肉が楽しめます。耐病性が高く、生産者にとっても栽培しやすい品種として評価されています。
消費者からも甘さが高く評価されており、栃木県の期待の星として注目されています。ハート型の可愛らしい断面も特徴で、見た目にも楽しめます。旬は1月から4月頃です。

高糖度で贈答用にも人気!ミルキーベリーの秘密
「ミルキーベリー」は、栃木県で誕生した白いちごの品種で、いちごでは珍しい白色やや黄白色の見た目が特徴です。糖度は14〜15度程度と非常に高く、甘みが強く酸味が少ないため、非常に食べやすい品種として人気があります。桃や洋梨のように柔らかい食感で、ジューシーさも魅力です。
その珍しい色と高い糖度から、贈答用としても非常に人気があります。旬の時期は12月から5月頃までです。

甘さと酸味のバランスが絶妙なスカイベリー
栃木県がとちおとめの後継として開発した「スカイベリー」は、甘みと酸味のバランスが絶妙な高級いちごです。糖度は14度程度と高く、強い甘みがありながらも、ほどよい酸味があるため、さっぱりとした味わいが楽しめます。
果実は大きめの円錐形で、重さは40〜55g程度と大粒です。ジューシーで香りも良く、やや固めの食感も特徴です。名前の由来は「大きさ、美しさ、美味しさの全てが大空に届くような素晴らしいいちご」とされています。
栃木県でしか作れないブランドいちごであり、その希少性も魅力の一つです。旬の時期は12月から5月頃までです。

その他の甘いおすすめ品種と糖度一覧
他にも、高い糖度を誇るおすすめのいちご品種はたくさんあります。
- おいCベリー(岡山県):糖度13度前後。酸味は少なめで強い甘みがあり、果肉の密度も高く適度な硬さがあります。ビタミンCが豊富なことでも知られています。旬は12月下旬から4月頃です。
- さちのか(岡山県):糖度12度前後。さわやかな甘みが特徴で、果肉の密度も高く適度な硬さがあります。旬は1月から5月頃です。
- とちおとめ(栃木県):糖度13〜14度前後。甘味と酸味のバランスが良く、香りも良いいちごです。旬は1月から4月頃です。
- やよいひめ(群馬県):糖度12〜14度前後。甘さが際立ちながらも適度な酸味があり、香りがやや強くジューシーな味わいです。旬は12月から3月頃です。
- ほしうらら(山梨県):糖度12〜14度程度。濃厚な甘みとさわやかな酸味、コクのある味わいが特徴です。旬は11月下旬頃から5月頃です。
- スターナイト(静岡県):糖度12度~15度程度。強い甘味と芳醇な香り、コクがあり、果肉が硬めで果汁も豊富です。旬は1月から5月頃です。
酸味と甘さのバランスが魅力!おすすめいちご品種
定番中の定番!とちおとめの特徴と人気の理由
「とちおとめ」は、栃木県生まれの東日本を代表するいちごであり、国産いちごの中で最も生産量が多いスーパースター的な存在です。糖度は13〜14度前後と高いですが、程よい酸味もあり、まさに甘酸っぱいいちごの代名詞と言えるでしょう。
爽やかな香りが強く感じられ、食べた後も口の中に心地よい余韻が残ります。流通に適した適度な硬さも人気の理由の一つで、全国のスーパーやデパートで手軽に購入できます。旬の時期は1月から4月頃です。

ほっぺが落ちるおいしさ!紅ほっぺの魅力
静岡県で誕生した「紅ほっぺ」は、「ほっぺが落ちるほどおいしいいちご」が名前の由来とされています。糖度は13度前後、酸味も適度にあり、甘みと酸味のバランスが非常に良く、濃厚な味わいが特徴です。大粒で果汁もたっぷりと含まれています。色味も鮮やかな赤色で、カットした時の断面が美しいため、ケーキやタルトの飾り付けにも多用されます。
旬の時期は1月下旬から5月上旬にかけてですが、クリスマスケーキのデコレーション用として12月から出回ることもあります。

肉厚ジューシー!あまおうの特徴と味わい
福岡県で誕生したオリジナル品種の「あまおう」は、「あかい、まるい、おおきい、うまい」という特徴から名付けられた、まさにいちご界の王者です。糖度は10〜12度で、甘みも高いですが、しっかりとした酸味も感じられるため、濃厚でコクのある甘酸っぱさが楽しめます。肉厚でジューシーな果肉は食べ応えも抜群です。1粒も大きい傾向にあり、見た目が立派なため、贈答用としても人気があります。
あまおうは福岡県でしか栽培されない希少品種です。旬の時期は12月から5月頃にかけてですが、特に3月から4月のあまおうが最も甘く、出荷量も最盛期を迎えます。

いちご本来のフルーティーさ!いちごさんとは
佐賀県で誕生した「いちごさん」は、糖度13度程度で甘さと酸味のバランスがよいタイプの味わいが特徴です。果皮の色は赤く、熟すと濃い赤色になります。重さは20g前後で小粒で可愛らしい見た目です。
いちごらしいフルーティーさが好きな方におすすめの品種と言えるでしょう。旬の時期は1月から4月頃です。

見た目も楽しい!珍しいいちご品種
淡いピンク色が可愛い!淡雪・天使のいちごの魅力
通常の赤いいちごとは異なる、淡い色が特徴の白いちごは、見た目の可愛らしさから人気を集めています。「淡雪(あわゆき)」は、桜色を帯びた白い果皮が特徴の品種です。糖度は11~12度程度で、甘みはそれほど強くありませんが、おだやかな酸味と上品な風味、そして口の中でほどける柔らかな食感が楽しめます。ケーキなどの見栄えを良くしたい時に最適です。旬は12月から4月頃までです。
また、佐賀県で生まれた「天使のいちご」も白いちごの品種で、白くややピンクがかった色が特徴です。糖度は12度前後で、酸味と甘さのバランスがよく、いちごらしい味わいが楽しめます。程よい硬さで食感が非常に良いのも魅力です。旬の時期は1月から4月頃です。

SNS映えもばっちり!断面が可愛い品種を紹介
いちごは、外見だけでなく、カットした時の断面も魅力的な品種があります。
- とちあいか(栃木県):前述の通り、ハート型の断面が特徴です。見た目も可愛らしく、贈答用やスイーツの飾り付けにもぴったりです。
- よつぼし(三重県ほか):中心部分が赤く、ロウソクの炎のような断面が特徴です。「甘味・酸味・風味がそろって、四つ星級なおいしさ」が名前の由来です。
- ゆめのか(愛知県):ホイップクリームをしぼったような形が特徴です。果肉が硬めなので、フルーツサンドなどにも適しています。愛知県のオリジナル品種ですが、他の地域でも栽培されています。
ユニークな香りが特徴!桃薫いちごの魅力
「桃薫(とうくん)」は、北海道で誕生したユニークないちごの品種です。果皮の色は他のいちごと同様に赤色ですが、中の果肉はピンクがかった白色をしているのが大きな特徴です。
さらに、この品種の最大の魅力は、熟すと桃やココナッツに似た甘い芳香を漂わせる点です。味わいは甘みが強く、酸味は控えめで、とろけるように柔らかな口当たりを楽しめます。非常に柔らかくじゅるりとした食感も特徴です。旬の時期は2月から5月頃までです。

家庭菜園におすすめのいちご品種と栽培のコツ
プランター栽培で育てやすい品種は?
家庭菜園でいちごを育てる場合、プランターでも十分に収穫を楽しめます。初心者の方には、1年で1度だけ収穫できる「一季なり」の品種がおすすめです。手間がかかりにくく、収穫までの期間も短いため、手軽に始められます。
育てやすい品種としては、「章姫(あきひめ)」が挙げられます。酸味がおだやかで甘みが強く、果肉が柔らかくジューシーなため、お子さんでも食べやすいのが特徴です。また、「宝交早生(ほうこうわせ)」も古くから露地栽培用として親しまれており、作りやすさに定評があります。甘みと酸味のバランスが良く、収穫量も期待できます。
病気に強い品種で失敗しにくい家庭菜園を
家庭菜園でいちごを育てる上で、病害虫は大きな悩みの一つです。病気に強い品種を選ぶことで、栽培の失敗リスクを減らし、安心して育てられます。
「カレンベリー」は、病気に強い丈夫な品種として、家庭菜園の初心者の方におすすめです。いちごがかかりやすい炭疽病、うどんこ病、萎黄病などに対し、高い耐性を持っています。寒さにも比較的強いため、安心して栽培できるでしょう。
また、前述の「スカイベリー」も暑さや病気に強く、農薬を控えて栽培できるため、家庭菜園にも向いています。
種から育てる「よつぼし」ってどんな品種?
「よつぼし」は、日本で初めて実用品種として種から育てられる「種子繁殖型品種」のいちごです。
従来のいちごは、親株から伸びるランナー(つる)で株分け増殖する「栄養繁殖」が一般的でしたが、よつぼしは種から育てるため、増殖率が非常に高いという特徴があります。
また、種から育てることで、親株から子株へ病害虫やウイルスが伝染するリスクがありません。
果実は鮮やかな赤色で形が良く、糖度と酸度ともに高く、風味のある濃厚な食味が楽しめます。「甘味・酸味・風味がそろって、四つ星級のおいしさ」が名前の由来です。ポット育苗の促成栽培の場合、9月中旬に定植すれば11月下旬には収穫が可能です。

甘いいちごを収穫するための栽培のポイントは?
甘くておいしいいちごを収穫するためには、いくつかの栽培のコツがあります。
まず、土づくりは非常に重要です。水はけと通気性の良い土を用意し、植え付けの準備をしましょう。市販の「野菜用培養土」や「いちご栽培専用の培養土」を使うと手軽です。
苗の植え付け時には、根元部分にある「クラウン」(株の中心の新芽が集まった部分)が土から出ないよう、適切な深さに植え付けることが大切です。また、ランナーがついていない方を日が当たる方向に向けて植えましょう。
水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるのが基本です。与えすぎると根腐れの原因になるため注意が必要です。追肥は、リン酸が多くチッ素が少ない肥料を、植え付け1ヶ月後、新葉が育ち始める2月下旬、3月下旬の2〜3回程度を目安に行います。
人工授粉は必要?おいしいいちごを育てる受粉のコツ
いちごは基本的に「他家受粉」の植物であり、違う花から花粉をもらわなければ良い果実ができません。
自然界では風や虫(特にハチ)が花粉を運びますが、家庭菜園、特にマンションのベランダなどでは、これらの媒介が期待できないため、人工授粉が欠かせません。
人工授粉のタイミングは、花が咲いてから4日間程度が最も適しています。おしべの先端から黄色い花粉が出ている(触ると指が黄色くなる)のを確認したら、午前10時頃から正午くらいの晴れた乾燥した日に行うのがおすすめです。綿棒や小型の筆、耳かきの梵天などを使い、おしべを撫でるように花粉をたっぷりと付け、それを違う花のめしべ(中央の膨らんだ部分)に優しくまんべんなく撫でるように付けましょう。
いちごのめしべは約100本もあるため、全体のめしべに花粉が均等に付くように丁寧に行うことが、形が整った大きく甘いいちごを収穫する秘訣です。

目的別!いちご品種の選び方
贈答用におすすめのいちご品種は?
大切な人への贈り物には、見た目の美しさと品質の高さが重要ないちごを選びたいものです。
- あまりん:その圧倒的な甘さと希少性から、贈られた方に驚きと感動を与えること間違いなしです。
- スカイベリー:大粒で美しい円錐形、そして甘みと酸味のバランスが取れた上品な味わいは、贈答用として非常に人気があります。
- ミルキーベリー:珍しい白色のいちごで、高い糖度と可愛らしい見た目から、特別感を演出したい場合に最適です。
- あまおう:「赤い、丸い、大きい、うまい」の通り、一粒が大きく見栄えも良いため、立派な贈り物になります。
- きらぴ香:光沢のある艶やかな外観が特徴で、まるで宝石のような高級感があります。甘みが強く酸味は控えめです。
これらの品種は、サイズが均一で傷みにくいように梱包された贈答用セットがおすすめです。
ジャムやケーキに最適ないちご品種は?
加工用としていちごを選ぶ場合は、甘さだけでなく酸味もしっかり感じられる品種や、果肉の硬さが適度な品種がおすすめです。
- 紅ほっぺ:甘みと酸味がしっかり感じられ、肉質も適度な硬さがあるため、ジャムやケーキの飾り付けにも適しています。鮮やかな赤色も魅力です。
- とちおとめ:甘酸っぱさのバランスが良く、適度な硬さがあるため、加工しても風味が損なわれにくいです。
- もういっこ:甘酸のバランスがよく、加工してもおいしさが引き立ちます。
- よつぼし:濃厚な甘酸っぱさが味わえ、豊かな香りによるコクがあるため、ジャムにすると深みのある味わいになります。

家庭用におすすめのコスパの良い品種は?
家庭で気軽に楽しむいちごは、見た目よりも味を重視し、費用を抑えられるものを選ぶと良いでしょう。
- とちおとめ:生産量が多いため、比較的安定して手に入りやすく、価格も手頃なことが多いです。味のバランスも良く、日常使いにぴったりです。
- 章姫:酸味が少なく甘みが強いため、お子さんでも食べやすく、家庭でも人気の品種です。
- 家庭菜園で育てた品種:自分で育てた採れたてのいちごは、鮮度も抜群で、何よりも安価に、そして好きなだけ楽しめます。多少見た目にばらつきがあっても、自家消費なら問題ありません。
ご家庭用として購入する場合、梱包にこだわらないものや、多少形が不揃いなものを購入すると、費用を抑えられる傾向にあります。
いちごの品種は多種多様で、それぞれが独自の魅力を持っています。この記事を参考に、あなたのライフスタイルや好みに合った「最高のいちご」を見つけて、ぜひその美味しさを存分に味わってみてください。